二人目、どうする?

昨年、養子縁組の最終決定へ向けての最後の面談の時、書類手続きを行うよりもまず最初にソーシャル・ワーカーが開口一番に尋ねた意外な一言。
『またここへ戻ってきますか?』
またここ(エイジェンシー)に戻るとは、二人目の養子縁組をするか?ということ。

その時、私はまだ子育てを始めて4ヶ月で、申し込んでから待った時間の長さと、やっと夢が叶ったという興奮状態も覚めておらず、魔の10日のストレスの疲労も引きずっていて、正直”では、二人目を”という気分ではなかった。特に、またあの苦しい10日を体験しなくてはならないのか、と思うと余計に意気消沈した。
しかし、私たちの年齢では、”では少し間を空けて、と悠長に考える余裕も無いのも分かっていた。もう年をとり過ぎていると言うと、ソーシャル・ワーカーは、年齢は関係無いと言う。産みの親に選ばれる確立は低くなるかもしれないが、十分可能だと。すでに子供が居るので逆にこれまでよりも選ばれ易いということはあるのかと尋ねると、それは五分五分で、自分の子を最初の養子にしたい産みの親もいれば、兄弟姉妹の居る家を望む親も居るのでどちらとも言えないと言った。

また3年とか待つのは長過ぎるので、とりあえず申請だけして、そのつど支払いもし、自分たちで引いた限界の年齢に達したら辞退するというのは、どうなのか。何千ドルも無駄になるけれど、“今”申し込まないで後からやっぱり申し込めば良かった、となるよりは良いのでは? しかしソーシャル・ワーカーはそのような“とりあえず”的な申込にはあまりポジティブな反応を示さなかった。

私はもともと子供を持つなら二人欲しいと思っていた。養子でも出来たら二人。夫も出来れば二人欲しいと思っていたと思う。でも、一人目の興奮が覚めやらない中、やはり自分たちの中では年齢がネックになって、『はい、戻ってきます!』とすぐには答える事が出来なかった。そして、はっきり答えられないまま次の申込が開始出来るという裁判所での最終決定が出てから決めようと先延ばしにし、申請書だけ受け取って帰った。


あれからずっと考えていた。時間が経つにつれ初心に返り、やはり二人居たらいいなと思う様になった。
年寄りの親だからこそ、先のことを考えると娘に兄弟か姉妹が居た方が良いのではないかと思うのだ。

義理の家族に話すと、これまた年齢は関係ない、兄弟姉妹は居た方が良い、一人も二人も大変さはあまり変わらないと、薦められて夫も一瞬その気になったようだが、最近は二人目の事には一切触れない。二人は現実的に難しく、娘が可愛くて、娘一人で十分と思っているようだ。話さないということは、夫の中では養子縁組は一人で終了しているのだろう。
私の方が誘惑されて、二人目欲しいと思う気持ちが強くなってしまった。


結局はっきりと決められないまま年が明け、もうすぐ1月が終わろうとしている。
今月半ばに予定されていた最終決定はまだ出ていないが、どうするのか決めなくてはならない日が近づいて来た。



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