1歳になった娘

暫くご無沙汰になってしまいました。毎日なかなか時間が取れないまま、ゲストが泊まり来たりバケーション旅行に出かけたりで、結局ずるずると、最後のアップから2ヶ月以上も経ってしまいました。娘はもう13ヶ月になってしまい、今更なのですが、記念すべき1歳になった時の記録を書いておきたいと思います。



7月10日、娘がついに1歳の誕生日を迎えた。
産まれて6時間後に病院で始めて会ってから、1年が経ったのだ。
振り返ると1年はあっという間だった。しかし同時にやっとここまで来たんだな、と、1年前の事を思い出す度に懐かしいと共にとても感慨深い。

6ヶ月を過ぎてから、それまでと比べて急に一日が過ぎるのが早く感じるようになった。娘の誕生日である10日が、毎月毎月やたらすぐに来てしまい、娘は6ヶ月からあっという間に12ヶ月になってしまった。


6ヶ月から始めた離乳食も順調に進み、7ヶ月にはもうトロトロより少し固めにしても何でもぱくぱく食べてくれるようになった。お座りが出来るようになってから、身の周りにより強い興味を示し、『こうしたい、されたい』という欲求もどんどん出来て、私を見て甘えてぐずったり、自分が面白いと思った時にしか笑顔を返さなくなった。抱きあげるとぎゅっと抱きつくようになったのもこの頃。小さな手に力を入れて、体全体で私にキュッと抱きつく娘、毋としての至福の瞬間だった。


8ヶ月、私の言う事をごく簡単な事であればある程度理解出来るようになった。言葉をかけて反応があると、ますます楽しい。これまで「うぐうぐ」ばかり言っていたのが、別の発声も出すようになった。毎日必死に前にのめって這おうとするが、ハイハイには至らず。しかし日々座らせておいた場所から、お尻と足を使ってどんどん移動するようになった。
ミルクを1滴も残さず飲む娘は、離乳食も好き嫌い無く必ず全て残さずに食べた。始めての食べ物でも少し嫌でも、口に入れた物は決して吐き出す事はなかった。そして、食べさて貰っているだけでは気が済まなくなり、自分でスプーンを奪ったり手づかみで食べたがるので、掴み易いものに限って手づかみ食べも開始した。上手に食べ物を掴んで自分で口に入れた時、娘は満面の笑みを見せた。


9ヶ月になり、離乳食を3回食にした。12ヶ月で哺乳瓶卒業を目指し、4回の授乳の内1回を哺乳瓶からシッピーカップへ切り替え。6ヶ月以降何度か使ってみたけれど、あまり上手くいかなかったので止めていたシッピーカップ。暫く止めてから再開すると、意外な程無抵抗に飲んでくれた。
この頃、何か気に入らない事があると、思い切り反抗的な奇声をあげるようになった。それと同時に、これまで本当に問題なく眠ってくれていた娘が、夜ベッドに寝かしつけて部屋を立ち去ろうとした瞬間から、大泣きするようになった。これが、『分離不安』というものなのだろうか。とにかく私が背を向けて離れて行くのを見るのは堪え難いらしい。殆どのアドバイスが、なだめても良いが、抱き上げてはいけないという。しかしあまりにも尋常ではない泣きっぷりに様子を見に行くと、両腕で上半身を支え、この世の終わりかと思う程涙でぐちゃぐちゃ、時には鼻血まで出している。ここまで泣かれると可哀想過ぎてなだめるだけではいたたまれず、ついつい抱き上げてしまうのだった。
遊びも日増しに活発になった娘は、オモチャを箱から全部出すことが日課になり、それが済むとコーヒーテーブルの下にある自分の本を全て引っ張りだし、暫く大人しく本をめくって過ごした。娘は食べる事の次に本が好きなようだった。
そして9ヶ月も残り少なくなって来た4月29日、娘がついにハイハイを始めた。私たちが日本に帰国中の時だった。


一旦這う事が出来るようになると、めきめきと上達が早い。10ヶ月になった娘はとにかく這い回った。そして、ハイハイが出来るようになってから、急に賢くなったように感じた。これまで赤ちゃんだったのが、ちゃんと考えて自分の意思で行動する幼児に向かって急激に変化しているようだった。シップーカップも哺乳瓶も自ら支えて飲むようになったし、自分でスプーンに乗った食べ物を口に運んだり、両手を合わせてたたいたり。これまで存在を全く無視していた猫に対して急に強い興味を示すようになった。そして、ベビーカーを見るとお出かけと分かって大喜びし、いつの間にか人見知りも殆どしなくなった。
シッピーカップでの授乳を1日1回から2回に増やす。これまで掴み易い物に限っていた手づかみ食べ、意を決して本格的にやらせる。州から貰った離乳食ガイドの表紙の、顔中食べ物だらけの赤ちゃんの写真を見て『冗談でしょう?』と思ったけれど、本格的にやらせてみて始めて、どうやって食べ物が顔中に広がるのか、その理由も良くわかった。
10ヶ月半ばになると、あまりオモチャで遊ばなくなった。その代わり、一日の遊びの時間の殆どを本をめくって過ごすようになった。時には1時間くらい、大人しく座って本をめくっている。赤ちゃんは集中力が持続しないと聞いていたが、本をめくっているときの娘の集中力はまるで大人のようだった。
そして、そろそろ11ヶ月が近づいて来た6月7日、娘が椅子に掴まって立ち上がった。


11ヶ月、シッピーカップを一日3回、コップでミルクを飲む練習も開始。
這う、立ち上がるだけでなく、伝い歩きもするようになった。まだ2ヶ月くらいの頃から、私が「足、足」と足を持って歌って遊んでいたせいか、11ヶ月のある日、「足」と言ったら娘は自分の足を持ち上げた。その後続けて「手」、「耳」と教えていったら、すんなりと覚えてしまった。運動量が増えると、脳が急速度で発達するのだろうか。
この月、娘は言葉に強い関心を示し、ついに「ママ」と言うようになった。そして「ダダ」「ブシュ」「シャー」「ジス」など、赤ちゃん語が増えていった。まだ完全に「ママ」の意味も分かっていないようだったけれど、近い将来私に向かって「ママ」と呼んでくれる日が待ち通しかった。
7月9日、娘に最後の哺乳瓶でミルクを与えた。


そして7月10日、娘は産まれてから一度も風邪を引かずに1歳になった。「赤ちゃん」から「トドラー」への変遷の第一歩。
今日から全てシッピーカップとコップの練習に切り替えると同時に、ついに粉ミルクを卒業し、授乳の全てを牛乳に。哺乳瓶は徐々に減らして行った効果か離乳の時期だと自分で分かっていたからか、娘は哺乳瓶への執着は全く見せなかった。そして、牛乳も怪訝そうながらしっかりと飲んだ。食事も3食バランス良く何でも食べてくれるので、もう特別に離乳食は作らずに私たちと同じ料理を薄味で与え始めた。
毎月毎月新しい変化を見せてくれる娘。
ちょっと前までやっていた行為は新しい発達と共に消えて行くのが、なんとも寂しい感じはする。赤ちゃんが普通に発達しているわけだから、喜ぶべきなんだろうけれど、そうやってどんどん過ぎ去って行って成長発達して行き、いつの間にか大きくなってしまうのだろう。

多分年齢的に、私たちは二人目は諦めるのだと思うけれど、あの生まれたての赤ちゃんを育てる体験をもう一度してみたい、と、娘がどんどん成長して行くと共に強く思う様になった。もしかすると、皆こうして2人目、3人目が欲しいと思うのだろうか。勿論兄弟姉妹を作ってあげたいというのもあるだろうけれど、あっという間に成長して失われて行く、あの無垢で小さくて可愛い赤ちゃんを育てることを、もう一度体験したくて産む人も多いんじゃないかと思う。そして、それは本能なんだと思う。
赤ちゃんは10ヶ月までは体がどんどん大きくなって、10ヶ月以上は少し成長速度が落ちるらしい。ある程度体を大きく丈夫にしておいて、脳の発達の方に集中するのだろう。 人の成長の不思議を、この目で見て体験出来る事は非常に貴重な事である 。そして、そんな貴重な体験が出来る自分はなんて幸運なんだろう。

これまでの一年は全てが娘との始めての日々だった。そしてこれからの毎年、私たちには“過去の娘とのこの日”という思い出があるのだ。


お誕生日おめでとう。
産まれた時から暫くはママやパパの存在にはあまり気がついていなかったのが、いつの間にかママとパパを覚えてくれて、よく食べて良く眠り、すくすくと元気に可愛く成長してくれてありがとう。
これからも楽しく家族3人で暮らして行こうね。


にほんブログ村 海外生活ブログ 国際生活へ にほんブログ村 家族ブログ 養子縁組へ  人気ブログランキングへ