新しい命の誕生

昨日の朝10時近くに、私たちの子となる女の子が産まれた。


朝から落ち着かない時間を過ごし電話連絡を待つ私と夫は、二人して、ひと昔前家で妻出産の連絡を心配しながら待つ新米お父さんの気分だった。
産みの母からの電話は、12時頃だった。手術を終えたばかりで疲れた声の彼女が、とても健康で奇麗な赤ちゃんが産まれた、と伝えてくれる電話口から、元気に泣いている赤ちゃんの声が聞こえた。


午後4時30分、約束通りに病院へ向かう。病室の扉を叩く、緊張の一瞬。
病室には赤ちゃんの父親も付き添っていたが、二人は、私と夫が産まれたばかりの赤ちゃんと3人で時間を過ごせるようにと、挨拶もそこそこに部屋を出て行った。


産まれたばかりのこの子への第一印象は、なんだか衝撃的。正直顔を見て可愛いとは思えず、沸いて来るイメージは「埴輪」「宇宙人」「相撲取り」そして、泣くと「翁」....やはり新生児を奇麗とか可愛いと思うのは、産んだ母親だけなのか....。
始めは、嬉しいよりもこんな小さくてか弱そうな命を、本当に私が育てて守っていけるのか?という不安が押し寄せる。
でも、産みの親が部屋を出た1時間半あまりの間、赤ちゃんを夫と交代で抱き続けているうちに徐々に慣れて来た、という感じ。
嬉しいし、早く我が家に迎えたいと思うのに、不安や恐怖心の方が今は強い。自分で産んだ子でないのだし、自分には少しも似ていないのだから、会ってすぐに我が子としての愛情が沸かないのは、多分普通のことなのだろう。
それでも、長い長い間待っていた運命の子が、この子であることに間違いは無い、という確信...。


今日もミルクをあげに病院へ行く予定だったけれど、産みの母が今日は友達と家族だけの訪問にしたいということで、キャンセルになった。
が、当初明後日の予定だった退院が一日早くなり、明日赤ちゃんを迎えに行く事になった。
明日の朝、弁護士が病院に来て正式な養子縁組の手続きを開始する。その時までに私たちも病院へ行くが、私たちは多分産みの母には会わないだろう。


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