2度目のマッチング

先週まで全く予期していなかった展開で、興奮と動揺が覚めやらず、上手く文章に出来るかどうかわかりませんが、とにかく書いておこうと思います。


2年半前、最初のマッチングのための面談を終えた後も、その後の長い待つだけの日々の中でも、本当にこの子が自分の子になるのだという直感的なことなんて分かるものなのか? そんなの1時間の面談で分かるわけないと思い続けて来たけれど、不思議な事に、そういうことはあるのかもしれない。

一昨日の晩の産みの親との面談に向かう前も、この1時間で決めるなんて無理と思っていたけれど、終わってみると前回とは全く異なる、言葉には出来ない運命的なものを感じた。
または『運命』というよりも、会う前に抱いていた疑問や不安も心配も全て吹き飛ぶようなとても和やかな雰囲気で、最後にはどちら側もお互いに対して好印象を抱き、このまま話を進めて行く方向で記念撮影をして別れた。


今度の毋は20歳。1度目のマッチングで会った産みの毋以上に、想像を絶する悲惨な子供時代を体験して来ている。それでもポジティブに前に進もうとしていて、笑うと周りの人を皆幸せにしてしまうような、とても魅力的な笑顔の女の子だった。
12歳の頃からずっと1人で生きて来て、昨年の夏にアルコールとドラッグの依存症を克服。高校を出たばかりで現在仕事も無く、自分で育てれば結局は自分が体験した同様の悲しみを子供に与えてしまう、と語る姿に彼女の強さと責任感を感じ、他にもうひと組候補があったけれど、私たちの方が長い間待っている夫婦なので選んだと言われた時に、人を思いやる気持ちもある人なのだと感じた。

予定日まであと2ヶ月ちょっとだけれど、生まれるまでの2ヶ月、病院での健診にも一緒に来て欲しいと言ってくれたことも嬉しかった。


赤ちゃんの父親は23歳。一応仕事はしているがまだ不安定な状態で、自分は子供を育てる準備が全く出来ていないと言っていた。一目で見て、結構奔放な10代を送ってきた、あまり教養のない青年であることは分かるが、出会ってすぐに彼女が妊娠してしまってもどこかに逃げてしまわず、養子縁組のサポートもちゃんとしているし、根は正直で良い人なのだろうと思った。


二人が私たちを選んだ理由は4つだった。
夫婦の人種が違う事、結婚生活が長く安定している、縁組を長い間待っている、そして私の両親のことを可愛いと思ったから。
全ての産みの親が養父母候補の作った写真アルバムを見るのだが、その中で私の両親の写真が決め手の1つになるなんて、思いもしないことだった。
それに、待っている間にも年齢が上がって来て、歳だから選ばれないと思っていたけれど、長い結婚生活と長い待ち時間というのがポイントになるなんて、本当に何がネックで選ばれるか分からないものだなとしみじみと思った。


とにかく終えた後、『あ、この二人の子が私たちの子になるんだな』と、自然に感じた面談だった。
私も夫も、1度目のマッチングの後の様な不安や迷い、疑問もなく、ついに長い長いトンネルの向こう側の光が見えたような気分だった。


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