面談の日取り

産みの母との面談は、今月最後の日に設定された。
面談はエイジェンシーで行われるのかと思っていたが、そうではなく、我々がエイジェンシー専属のソーシャルワーカーと共に、産みの母と彼女の子が住んでいるグループホームへ出向くことになった。

始めは母だけと面談し、お互いに納得したら2回目の面談で赤ちゃんと面会しようと計画していたけれど、それも全て飛ばしていきなり2人との面談。ソーシャルワーカーによると、母子の生活している状況を実際に目で確かめることは重要なので、プロセスを飛ばしたというが、どうも相手がかなり焦っているらしい事も伺える。彼女の中では子育ては既に終了していて、一刻も早く養子に出したいので、できれば面談日に赤ちゃんを連れて帰って欲しいと言っているらしい。さすがにそれは出来かねるので、少なくとも2、3日は時間が必要だと伝えた。

誰でも良い訳ではなく、産みの母が養父母候補のファイルの中から私たちを強く望んで選んだというけれど、今回の養子縁組はインスタント・リプレイスメント(速攻で子供を養父母に渡すこと)に限りなく近い状態になっている。
私たちの宗教観についても問題なく、とにかく子供を一刻も早く新しい家族へ引き渡したいらしいという状況が、何度か面談を重ねてお互い慎重に決断するというのとは少し異なっている。


なんということ。待ちリスト入りからひと月半、養子縁組を決意してから、まだ一年も経っていない。これは、この上なくラッキーと言って良いのだろうか? 待ちリスト入りまでがつまずき続きだったから、神様からのご褒美?
この子を養子として迎えるかどうかまだ決めた訳ではないけれど、本当に子供の健康状態や精神状態に特別心配するような異常がないのなら、断る理由も無い。
子供の名前もまだ決めていない。
もちろん親になる事を望んでこれまで進めて来た訳だけれど、あまりにも速攻過ぎて、1歳半の子供を家に迎え育てていく準備が、心理的物理的に万端とは言えない。ワークショップに参加してからずっと、妊婦の母と会って、子供が産まれるまで時間が少しあって、生まれたての赤ちゃんを抱くのだと想像していた。そして待ち期間はたっぷりあるので、少しずつ整えて、”その時”が来たら準備万端になっているようにしようと計画していた。

7月5日の日記で、友人が赤ちゃん用のベッドやプレイペンを譲ってくれたとき、当然今後最低でも2年は使用しないものだと思い、こんなに早いうちに貰い受けてしまってどうするのよ...と思いつつ、早く赤ちゃんが我が家に来てくれるかもとの縁起も担いでいた事を思い出す。それでも、特にプレイペンなどは、早過ぎじゃないの?と思ったのだった。
あの時から5ヶ月弱。ベッドのサイズもプレイペンも、ちょうどぴったりな年齢の子との縁組話。


人生は想像したようには進まない。
でも、もしかすると、この縁組が本当に私たちの運命の子との出会いなのかもしれない。


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