希望する子供

2回目のホーム・スタディの時に受け取った一枚の紙、Placement Consideration。養子として受け入れる子供に関する、こちらからの希望を伝えるための物だが、これが結構難しい。

特に難しいと思うのが、子供の健康状態と、産みの両親に関するもの。どこまで許容出来るのか、もし完全に健康な子で、産みの両親にも『普通』だけを求めるとしたら、縁組のチャンスはぐっと減ってしまうのかもしれない。しかし、自分の中で受け入れることが難しいと思うのであれば、ここできちんと伝えておかなくてはならない。
難しいのは、モラルと素直な感情の間で葛藤するからだ。


夫と私、そして知り合いのアドバイスを元に、明日のホームスタディ最終日には提出出来るようによくよく考えて記入を終えた。

子供の性別、一度に縁組可能な人数、希望年齢、そして人種。これらはそれほど悩むことはなく、人数と希望年齢についてははっきりと希望を出し、性別と人種は全てにチェックを入れた。性別と人種を完全にオープンにすることにより、可能性を広げたいというのが希望。

しかし、子供の健康状態については慎重になってしまう。
ソーシャルワーカーによると、この紙はフォスターファミリー向けに作られてあるらしく、新生児では決して分からないような病名も書かれてある。それから、ここでは最悪のケースを考えているため、それほど心配する必要はないとのことであるが、やはり万が一の時のためにしっかりと希望は伝えておかなければならない。並べられた病名から、受け入れる事が可能と思われるものにチェックを入れる。全くチェックを入れない場合は、完璧に健康な子のみを希望していることになる。大抵の人がそうするように、私たちも深刻でない病気のみを選んだ。

そして一番悩んだ、産みの両親に関するもの。
この項目には、例えば、レイプや近親相姦によって産まれた子だとか、薬物アルコール依存の両親から産まれた子だとか、子供には罪はないと言いつつも、やはり自分の子として育てようとした時に、性格や精神面に関する遺伝的な問題も含めて、躊躇してしまうような内容ばかり。
全ての項目が、自分たちの子であったらあり得ないため、私たちには荷が重いし、しなくても良い苦労はしたくないというのが本音である。冷たいようだけれど、フォスターファミリーになりたいのではないし、養子縁組はボランティアでは無いと思っている。3つ程、これくらいは受け入れても良いかな、と何度も考えたのだけれど、結局どれも受け入れることが出来なかった。


明日はいよいよホームスタディの最終回です!

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