産みの母への手紙

養子縁組申請書と共に提出する、産みの母への手紙。
心理学の専門家にアドバイスを受けたいくらい、申請書類の中で実はこれが一番難しい。

手紙は北米レター用紙1枚半くらいなのだが、産みの母を気遣ってあげる内容だけれど、妙に同情的なのは逆にダメ。
仕事の事とか、自分たちの経歴なんかをつらつらと並べるのも意外と効果ゼロ。
相手は20前後の若い女性の場合が多いから、堅苦しく妙に大人ぶるのではなくて、正直に自分たちがどういう人間で、どんな家族が居て、どんな生活をしているのかが、1枚半の手紙の中ではっきりと簡潔に分かり易く、幸せ感あふれ、なおかつ相手の心をつかむような内容で書かなければならない。

それから、手紙と一緒に添える最も大切なもの。それは同じくレター用紙4〜6ページの写真アルバム。
手紙の内容もさることながら、どうやらこの写真アルバムが視覚的に訴える効果抜群なため、ほとんどの産みの母が最終的に写真を見て判断すると言っても良いくらい大切。
写真は、二人の結婚式、旅行、家族、家、イベント、アクティビティ、友達などとにかく幅広く楽しそうで、誰もかれもが明るく幸せそうで、自分の子もこの家族の一員になれたら!と思わせるようにする事は必須。
嘘をつくわけではないけれど、就職活動のように実際以上に良く見せ、しっかりとアピールできるアルバムを作らないと、50以上もあるファイルからピックアップしてもらうことは難しいだろう。
そしてこのアピールに非常に効果的なのが、ペットだそうだ。

ペットの居ない夫婦は今からでもペットを飼うように、なんてアドバイスがあったのだが、この間のワークショップに体験談を語りに来てくれた産みの母は、養父母の写真に猫がいたから決めた、と言っていたし、養子を迎えた方の夫婦が、彼らの子の産みの母に理由を聞いたら、犬が居たから、と言われたそうだ。
このように、ペット、特に猫や犬が、産みの母から選んでもらえる重要ポイントを担っている、といっても過言ではないくらい、ペットは重要らしい。

文字ばかりの家庭調書や質問回答書、その他の書類にはほとんど目を通さず、手紙は参考に読み、最終決定は写真で、というのが、大抵の産みの母の養父母の選び方だそうだ。
我が家には幸い猫が2匹いるのだが、もし猫が理由で選ばれた際には、猫様には特別な計らいをしてあげよう。


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