国内養子縁組ワークショップ 1日目

2日間に渡るワークショップの一日目が終わった。
午前10時から、室内での昼食休憩を挟んで5時までの7時間。
今回参加の夫婦は私たちを含め、制限人数ぴったりの11組だった。
ワークショップ自体は、特に必要なのか?と思うような内容もあったけれど、終わってみると不安に感じていたことや、曖昧だった事がこれまでに比べて明確になり、疲れたけれど有意義ではあったと思う。


国際養子縁組ワークショップで、文化と人種に関する問題に大きく時間を割いたのとは異なり、国内養子縁組ワークショップでは、産みの親と育ての親との関わりに重点を置いていた。
内容のほとんどがそうだったのは、どの養子希望の親たちも、産みの親のことを非常に不安に思っているからである。
それから、子供の健康のこと。
私たちも例外でなく、産みの親との関わりに関しては不安もあったのだが、今日のワークショップを終えて、逆に産みの親との関わりが、それほどネガティブでないことを知り、実はますます国内養子縁組の可能性の方に心が傾きつつある。


昔はカナダも養子縁組はかなり秘密に行われていた。
秘密というのは、産みの親と育ての親が顔を合わす事無く、お互いに相手の事を知らず、もちろん連絡も取り合わないこと。
しかしそれだと、せまい街では後々兄妹姉弟同士が知らずに結婚してしまうという可能性もあり、また、子供の遺伝的な病気や双方の親の健康状態などを知るため、そして産みの親とその子供、育ての親の3者の尊厳のためにも、現在では法律でオープンという形をとっている。


私たちは申請書類を提出し、産みの親への手紙と自分たちの家族や生活が分かるような写真アルバムを作り、産みの親がこれらのファイルの中から養父母を選ぶ。
基本的に最初に選ぶ権利は向こうにあり、誰にも選んでもらえない可能性も全くないわけではない。
選ばれても、会ったらお互いに好きになれない場合もあり得る。
しかしとにかくまず選ばれるには、産みの親の心を動かす内容の手紙と写真の出来栄えが非常に重要そうである。


産みの親は公的書類にサインをした時から、子育てに口を挟むことは出来ない。しかし、子供と連絡を取り合う事、会いに行ったり来たりすることは認められている。その部分が多くの養父母を不安にさせる。どのくらいの頻度で起こるのかは、実際にその時になってみないとわからないが、あまり頻繁だとやはりうっとうしくなるだろうし、子供も混乱するかもしれない。
しかしこの問題は先に述べたように、ワークショップのおかげてポジティブにとらえる事が出来るようになった。
産みの親は、養子縁組の後一切連絡をして来ないかもしれない。
でも気が合って上手く行けば、自分にとっての家族が増えるという可能性もある。それは非常に喜ばしい事に思えた。
そしてもう一つ、国内養子縁組で魅力的に思えたのは、産まれたその日に病院で赤ちゃんを受け渡しできる可能性もあることだ。ぜったいに無理だろうと思っていた、新生児を抱く事ができるのかもしれない。

それでも、病院に赤ちゃんを迎えに行った日に産みの親が急に心変わりをして、養子縁組が無かった事になるという例もあるようなので、そうなったときの為の心構えもしっかりと持っている必要がありそうだ。


明日へ続く。
にほんブログ村 海外生活ブログ 国際生活へ にほんブログ村 家族ブログ 養子縁組へ  人気ブログランキングへ