この世のバランス

この世の中は、いつも相反する事物で成り立っている。
どちらか片方が無くなっても、この世は成り立たない。
マイナスとプラス、光と陰、裏と表、生と死...
そして産めない人と産める人。

不妊症の人は、10組に1組とも、最近では6組に1組とも言われている。結構な数だけれど、治療によって赤ちゃんを産める人も入っているので、何をどうしても産めない真性不妊の人は、これよりも少ないだろう。
なぜ不妊は存在するのか。
世の中の女性が全て子供を産めるとしたら、すでに飽和状態の地球の人口は、とめどなく増えてしまい、結局我々自身生きて行くことが困難になってしまうに違いない。


私はずっと、初めて子供を望んだのに不妊と分かって以来、宝くじも当たらないのに少ない方の不妊症であることを恨めしく思っていた。
不妊治療をもうやるつもりがない今になっても、そういう気持ちがまったく失せたわけではないし、きっと一生失せないとは思う。
それは女性として産まれ、一度でも子供を望んだ人の自然の感情だと思っている。


しかし夫に支えられ、長い時間をかけて頑な私の気持ちも徐々に変化してきた。
この世には、産んでも育てられない人がいる。
自分たちのような子供を作れない人間は、親のいない子や親が育てられない子を育てるのが定められた運命なのかもしれない。
地球の人口は既に増えすぎたし、これから新たな命を私たちが無理して作るよりは、既に産まれている命を育てた方がいい。
両親になってくれる人を待っている子供は、本当に世界中に沢山いるのだから。


産める人がいれば産めない人もいてこそ、この世のバランスは成り立っているのだろう。

私たちはまだまだほんの一歩を踏み出したばかりだけれど、私たちを待っている子と出逢って幸せな家庭を築くことを毎日想像しながら、夢が叶う日までしっかりしていきたい。


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